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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

六甲山環境保全・活用体験ツアー【イベント】

2010年12月07日
神戸
私が神戸市民になってから約2カ月が経ちました。
我がヴィッセル神戸も無事J1残留しましたが、最終戦は私の地元埼玉の浦和レッズに快勝という事で、何か運命めいたものを感じます。

さて、先日「六甲山環境保全・活用体験ツアー ~東お多福山でササ刈り~」というササを刈るイベントに参加して来ましたので、その様子をお伝えしたいと思います。

そもそも、何故ササを刈るのでしょうか?ササも立派な植物ですよね。疑問に思った方は、まず下の写真をご覧ください。

これは東お多福山の頂上付近の写真で、ササを刈っている場所なのですが、みなさん何か変な所に気付きましたか?
奥の方では木が生えていますが、手前のササが生えている所では、ササ以外の植物が生えていませんよね。なぜこのような現象が起きるのでしょうか。
ササは地下茎(ちかけい)という茎(くき)を地中に伸ばして繁殖し、ササどうしが繋がっています。地面にはこの地下茎が張り巡らされているため、ススキなどの草本類が生えにくいのです。すると、このように一面ササしか生えなくなってしまい、種の多様性が失われてしまうのです。このような状況を改善し、多様な植物が生えるようにするためにササを刈ろう、というのがこのイベントの目的です。


今回は、58名という大人数が6班に分かれてササ刈りを行いました。

刈るときの注意点は、なるべく根元から水平に切ります。斜めに切ってしまうと、それを踏んだ時に靴底を貫通して突き刺さってしまう事もあるんだそうです。想像すると怖いですね・・・。

約1時間半の作業でしたが、かなり疲れる作業でした。いつの日か、この場所が様々な植物の育つ場所になれば嬉しいです。今年新たに刈った場所に、来春は色々な植物が生えるといいなぁ☆

※今回作業を行った場所は、瀬戸内海国立公園六甲地域内なので、許可なく個人的にササを刈る事はできません。現在予定はありませんが、今後このようなイベントに参加を希望する方は、イベント概要の記載されたチラシを入手し、お申込み下さい。