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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで10日前】

2010年10月08日
竹野
山陰海岸国立公園  ~砂浜のラブリー☆大きな瞳のスナガニ~

こんにちは。
10月18日から愛知県名古屋市で『生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)』が開催されます!今日はCOP10開催10日前!! ということで、生物多様性にちなんで大好きな砂浜の生き物『スナガニ』をご紹介します♪

弁天浜や竹野浜などの砂浜を歩いていると、ぽつぽつと穴があいていることがあります。
この穴には・・・・


大きな瞳がとってもラブリーなスナガニが住んでいます☆
でも・・・警戒心がとても強く、飛び出した大きな眼(複眼)のおかげで広い視野を持っているので、こちらが遠くにいてもすぐに巣穴に逃げ込んでしまい、近寄って見ることはなかなかできません。
下の写真は巣穴から掘り出して無理矢理撮影!
とっても可愛らしくて癒されるわ~♪♪
でもスナガニの方は手の上でぴくりとも動かず、ものすごく怒っているか怯えているのかも・・・
ゴメンナサイ。



夜。
スナガニは警戒心が弱まるようで、たくさん顔を出しています☆この日は巣穴の近くで右へちょこちょこ左へちょこちょこ、大きく伸びをしてみたり、なんだか踊っているみたいで、これまた可愛い☆そして昼間の色とは違ってみんな真っ赤。・・・なんでだろう?

こんなふうに姿を見せている夜でも、捕まえるのは大変です。スナガニは逃げ足がとっても速い!(人の歩く速さの約倍!)懐中電灯で照らすと、カニの影だけが走り回るように見えることもあるようです!
英名の『ghost crab』(ゴーストクラブ・幽霊ガニ)はそんなところから名付けられたのかもしれませんね☆



可愛さばかりをピックアップしてきましたが、スナガニは砂浜の生態系の一員で、自然度の高い砂浜でフナムシ等の小型の甲殻類や砂中に含まれる海藻類等を食べて生活しているとのこと。海洋汚染や砂浜の減少によってそんな環境がなくなってしまったら、スナガニはいなくなってしまうかもしれません!!

人間の活動のせいで弁天浜や竹野浜から、ラブリーなスナガニがいなくなってしまわないように。
私にはなにができるだろう??

みなさんも身近にいる大好きな生き物について考えてみませんか☆


★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
http://chushikoku.env.go.jp/nature/mat/m_3_7.html

★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
http://www.biodic.go.jp/biodiversity/

★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
http://www.cop10.go.jp/