2010年2月
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2010年02月04日「地球のいのち、えがいてみよう」開催中 【イベント】
吉野熊野国立公園 熊野 畝井良幸
生物多様性という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。まだまだ認知度が低く、馴染みのない方も多くいらっしゃるかと思います。あらゆる生き物がそれぞれ豊かな個性を持ちながら織りなす様々な生態系があることを指します。
今年は国連により国際生物多様性年に定められ、生物多様性条約※を結んだ国が集まる第10回締約国会議(COP10)が名古屋で開かれます。
※生物多様性条約:正式名称は「生物の多様性に関する条約」。生物の多様性を守り、生物資源を持続的に利用し、その利益の公平な分配を目指す。
生物多様性条約について:http://www.biodic.go.jp/biodiversity/treaty/index.html

この会議に連動させ、日本各地のビジターセンター等にて、現在「地球のいのち、えがいてみよう」という壁面アートの作成を来館者参加型で実施しています。

宇久井ビジターセンターでの様子。

各自が身の回りにいたり、これまでに出会ったりした生き物を思い浮かべて、思い思いの生き物を折り紙やお絵かきによって表現してもらっています。
みなさんのお陰で、1月の開始からわずか1ヶ月で用紙が賑やかになってきました。みんなで作った共同作品は名古屋に送られ、国際生物多様性の日関連イベント等で展示されることが検討されています。
宇久井ビジターセンターでは5月の連休まで実施しますので、是非お近くにお越し下さる際にはお立ち寄り下さい。
今年は国連により国際生物多様性年に定められ、生物多様性条約※を結んだ国が集まる第10回締約国会議(COP10)が名古屋で開かれます。
※生物多様性条約:正式名称は「生物の多様性に関する条約」。生物の多様性を守り、生物資源を持続的に利用し、その利益の公平な分配を目指す。
生物多様性条約について:http://www.biodic.go.jp/biodiversity/treaty/index.html
この会議に連動させ、日本各地のビジターセンター等にて、現在「地球のいのち、えがいてみよう」という壁面アートの作成を来館者参加型で実施しています。

宇久井ビジターセンターでの様子。
各自が身の回りにいたり、これまでに出会ったりした生き物を思い浮かべて、思い思いの生き物を折り紙やお絵かきによって表現してもらっています。
みなさんのお陰で、1月の開始からわずか1ヶ月で用紙が賑やかになってきました。みんなで作った共同作品は名古屋に送られ、国際生物多様性の日関連イベント等で展示されることが検討されています。
宇久井ビジターセンターでは5月の連休まで実施しますので、是非お近くにお越し下さる際にはお立ち寄り下さい。
2010年02月03日吉野山の節分 【イベント】
吉野熊野国立公園 吉野 朝倉和紀
皆さん、こんにちは。
2月3日は節分ですね!節分と聞くと、豆まきと恵方巻きを思い浮かべます。皆さんはどうでしょうか?
今回は吉野山のちょっと変わった節分についてお伝えしたいと思います。
まず、豆まきの時には「鬼は外、福は内」が親しまれた口上ではないかと思います。しかし、吉野山では「福は内、鬼も内」という福も鬼も受け入れているのです。「鬼も内」という口上で全国から追い払われた鬼たちを迎え入れ、説法により改心させることから言われているようです。この他、天川村でも「鬼は内、福は内」と言われているようです。
大峯地域は「役行者(えんのぎょうじゃ)」が深く関わっている場所で、前鬼(ぜんき)や後鬼(ごき)など、鬼に関連する話が残っています(※)。
(※)2009年6月2日 「自然と歴史 【利用・施設】」をご参照下さい。
(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/06/02/index.html)

写真:吉野山の節分会のポスター
また、この節分会の舞台となる蔵王堂も鮮やかに彩られます。

写真:金峯山寺 蔵王堂(2月2日撮影)
この節分会は、花供懺法会(はなくせんぽうえ)・花供会式(はなくえしき)、蓮華会(れんげえ)・蛙とび行事とあわせて金峯山寺の三大行事の一つとなっています。サクラの季節までもう少しですが、歴史深い吉野山では、意外な、面白い風習や伝説に出会えるかもしれません。皆さんも吉野山そして大峯の歴史をのぞいてみてはいかがでしょうか。その地ならではの発見や昔ながらの行事で、どこか懐かしさを感じる風景が待っているはずです。
2月3日は節分ですね!節分と聞くと、豆まきと恵方巻きを思い浮かべます。皆さんはどうでしょうか?
今回は吉野山のちょっと変わった節分についてお伝えしたいと思います。
まず、豆まきの時には「鬼は外、福は内」が親しまれた口上ではないかと思います。しかし、吉野山では「福は内、鬼も内」という福も鬼も受け入れているのです。「鬼も内」という口上で全国から追い払われた鬼たちを迎え入れ、説法により改心させることから言われているようです。この他、天川村でも「鬼は内、福は内」と言われているようです。
大峯地域は「役行者(えんのぎょうじゃ)」が深く関わっている場所で、前鬼(ぜんき)や後鬼(ごき)など、鬼に関連する話が残っています(※)。
(※)2009年6月2日 「自然と歴史 【利用・施設】」をご参照下さい。
(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/06/02/index.html)
写真:吉野山の節分会のポスター
また、この節分会の舞台となる蔵王堂も鮮やかに彩られます。
写真:金峯山寺 蔵王堂(2月2日撮影)
この節分会は、花供懺法会(はなくせんぽうえ)・花供会式(はなくえしき)、蓮華会(れんげえ)・蛙とび行事とあわせて金峯山寺の三大行事の一つとなっています。サクラの季節までもう少しですが、歴史深い吉野山では、意外な、面白い風習や伝説に出会えるかもしれません。皆さんも吉野山そして大峯の歴史をのぞいてみてはいかがでしょうか。その地ならではの発見や昔ながらの行事で、どこか懐かしさを感じる風景が待っているはずです。
2010年02月02日大台百景9・10「大蛇嵓」【その他】
吉野熊野国立公園 吉野 青谷咲子
早くも10分の1を達成することができました!
(何を達成することができたの?という方は12月24日の日記をどうぞご覧下さい↓)http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/12/952.html
今回は吉野熊野国立公園大台ヶ原の、絶景ポイントをご紹介したいと思います。
大台ヶ原は山頂が平坦で、その山頂を囲む斜面はとても急になっています(プリンの形をイメージしてみて下さい)。その斜面にある絶壁のひとつである「大蛇嵓(だいじゃぐら)」は、山の上の駐車場から歩道を1時間ほど歩いたところにあり、展望がよく絶景ポイントとして多くの方に利用されています。

↑クリックで拡大
9.東大台の大蛇嵓から見るパノラマビュー(11月)
この写真を撮っている場所が大蛇嵓です。すぐ前方には西大台から伸びる山の尾根、そしてそのさらに向こう側には大峯山脈を見ることができます。天候が悪い時は真っ白で何も見えない時も。

10.大蛇嵓から展望を楽しむ(10月)。
紅葉の時期になると、向かいの山が山頂から徐々色付き始めます。山の上側は紅く、下はまだ緑という季節のグラデーションが楽しめます。
---☆大台ヶ原には「西大台」と「東大台」の2つの区域があります☆---
◆西大台・・・「利用調整地区」に指定され、より良い自然環境を守るため、1日に入山する人数が決められています。入山するには事前に手続きが必要です。
◆東大台・・・西大台と違い、こちらはどなたでも手続きなしで自由に入山することができます。
※大台ヶ原ドライブウェイ(4月22日15時まで冬季閉鎖中)、山の上の駐車場も自由にご利用いただけます。
詳しくは、吉野熊野国立公園大台ヶ原ホームページへGO!
http://c-kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm
(何を達成することができたの?という方は12月24日の日記をどうぞご覧下さい↓)http://c-kinki.env.go.jp/blog/2009/12/952.html
今回は吉野熊野国立公園大台ヶ原の、絶景ポイントをご紹介したいと思います。
大台ヶ原は山頂が平坦で、その山頂を囲む斜面はとても急になっています(プリンの形をイメージしてみて下さい)。その斜面にある絶壁のひとつである「大蛇嵓(だいじゃぐら)」は、山の上の駐車場から歩道を1時間ほど歩いたところにあり、展望がよく絶景ポイントとして多くの方に利用されています。
↑クリックで拡大
9.東大台の大蛇嵓から見るパノラマビュー(11月)
この写真を撮っている場所が大蛇嵓です。すぐ前方には西大台から伸びる山の尾根、そしてそのさらに向こう側には大峯山脈を見ることができます。天候が悪い時は真っ白で何も見えない時も。
10.大蛇嵓から展望を楽しむ(10月)。
紅葉の時期になると、向かいの山が山頂から徐々色付き始めます。山の上側は紅く、下はまだ緑という季節のグラデーションが楽しめます。
---☆大台ヶ原には「西大台」と「東大台」の2つの区域があります☆---
◆西大台・・・「利用調整地区」に指定され、より良い自然環境を守るため、1日に入山する人数が決められています。入山するには事前に手続きが必要です。
◆東大台・・・西大台と違い、こちらはどなたでも手続きなしで自由に入山することができます。
※大台ヶ原ドライブウェイ(4月22日15時まで冬季閉鎖中)、山の上の駐車場も自由にご利用いただけます。
詳しくは、吉野熊野国立公園大台ヶ原ホームページへGO!
http://c-kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm
2010年02月01日漁師さんは職人です!【その他】
山陰海岸国立公園 竹野 高田雅代
こんにちは。あいかわらずどんよりとしたお天気の竹野でございます。先週末お客様が来られまして、せっかくなのでということでカニをたらふくいただきました!今シーズンはもうカニはいらないです~というくらいの大満足☆とても美味しかったです!みなさまも機会があればぜひカニを食べに山陰海岸国立公園へお越し下さい☆
さて。波のない良い天気の日、竹野スノーケルセンター・ビジターセンター前の大浦湾にはたくさんの船がきていました。

小さいですが船が2隻写っています。わかるでしょうか。近づいてみると・・・

磯見漁ですね!
~~磯見漁とは~~
顔に箱メガネをつけ海中をのぞきながら左手で船の舵を操作し、右手に持っている竿(金具がついています)で海藻等を採ります!
~~箱メガネとは~~
筒状(四角柱や円柱)の形をした木枠等にガラスがはめてあり、それを使って海中をのぞくとよく見える。仕組みは水泳で使うゴーグルやスノーケルで使うマスク等と同じ感じですね☆
海中を見ながら船の舵を操作しているだけでもすごいのに、さらにとても長い竿を巧みに操り海藻等を採ってしまうとは!漁師さんは職人ですね!!!!

さて。波のない良い天気の日、竹野スノーケルセンター・ビジターセンター前の大浦湾にはたくさんの船がきていました。

小さいですが船が2隻写っています。わかるでしょうか。近づいてみると・・・

磯見漁ですね!
~~磯見漁とは~~
顔に箱メガネをつけ海中をのぞきながら左手で船の舵を操作し、右手に持っている竿(金具がついています)で海藻等を採ります!
~~箱メガネとは~~
筒状(四角柱や円柱)の形をした木枠等にガラスがはめてあり、それを使って海中をのぞくとよく見える。仕組みは水泳で使うゴーグルやスノーケルで使うマスク等と同じ感じですね☆
海中を見ながら船の舵を操作しているだけでもすごいのに、さらにとても長い竿を巧みに操り海藻等を採ってしまうとは!漁師さんは職人ですね!!!!

少し忘れがちになっている(?)「大峯百選」を復活させたいと思います!(※)
(※)なぜ始めたか・・・など気になる方は「大峯百選 其の壱」をご参照下さい。
(http://c-kinki.env.go.jp/blog/2010/01/08/index.html)
今回は、吉野山から少し南に移動し、天川村洞川(どろがわ)のご紹介をしたいと思います。天川村洞川は、役行者(えんのぎょうじゃ)が従えていた2匹の鬼、前鬼と後鬼という従者のうち、後鬼の子孫によって開かれたと伝えられています。このことからも分かるように、洞川では役行者に関わる話が数多く残っており、行者さんの宿場がある温泉街など昔ながらの街並みが楽しめる場所でもあります。
この温泉街の少しはずれに、「面不動鍾乳洞(めんふどうしょうにゅうどう)」があります。この鍾乳洞はあまり大きなものではないのですが、「奈良にもこんな所があったのか!!」と思えるほど立派な洞窟(どうくつ)が広がっています。
写真:面不動鍾乳洞内の鍾乳石
この面不動鍾乳洞の入口にある展望台からは洞川を一望でき、修験道の総本山である大峯山寺(おおみねさんじ)が建つ山上ヶ岳も見ることができます。
写真:洞川の街並み(山の合間から見えているのが山上ヶ岳)
洞川の温泉街から山上ヶ岳の登山口に向かう途中には「洞川エコミュージアムセンター」があり、洞川の自然や歴史を学ぶことができます。
この洞川エコミュージアムセンター前からスタートする自然散策路を進んで行くと、「カジカの滝」という名前の小さな滝があります。「カジカ」とは、清流に棲むカジカガエルという、とても美しい声で鳴くカエルに由来します。「カジカの滝」は周りの風景や岩の形から、どこか上品に見え、今にも「カジカガエル」の鳴き声が聞こえて来そうな、とても落ち着ける場所です。
写真:カジカの滝