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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

吹きだまり??【動物】

2009年10月27日
竹野
こんにちは。兵庫県最高峰の氷ノ山(標高1510m)では紅葉の見頃を迎えているようです。先日扇ノ山(標高1310m)へ登山に行ったのですが、こちらも見事な紅葉でした。描きたくても真似できないような鮮やかな色彩が目の前に広がり、言葉もなくただただ見入ってしまいました。みなさまも自然が作り出す美しい色の世界を体感しに出かけてみてはいかがでしょうか。



この写真をよく見て下さい。海になにやら浮かんでいるのがわかりますか。

10月14日に巡視へ行ったときのこと。今子浦にある大引の鼻展望台から海を眺めて保護官がポツリ。

保護官「何かが浮かんでいますね。」

上の写真とは別の方角でしたが、何かがひとつ海面付近をふわふわ漂っているのが見えました。

保護官「エチゼンクラゲ(※)ですね。」

※日本近海でもっとも大きいクラゲ。大きいもので傘の直径2m、体重200kg!夏から冬にかけて日本近海にやってきます。定置網などにたくさん入ってしまいその重みで網が破れてしまったり、触手の毒で網に入った魚が刺されて品質が落ちてしまったり、漁師さんが刺されてしまったり・・・などの被害があります。

えぇ!!こんなに高い場所からも見えるの!?と思いながら反対側へ移動するとそこにはふわふわがいっぱい!!
風で落ち葉がたまるように、エチゼンクラゲも波で集まってしまったのでしょうか。びっくりしすぎておもわず笑ってしまいました!!!(漁師さんごめんなさい)


コンパクトデジカメでがんばってズームアップして撮ってみたのですが上の写真とあまり変わりませんね・・・。集まってしまっている場所からさらに奥へと流されている右の写真でエチゼンクラゲだとわかるでしょうか。

そういえばパークボランティア研修会(9月24日の日記参照)のスノーケルの時に見たエチゼンクラゲは魚につっつかれて(食べられて?)いました。でも何事もないかのように泳いでいました。

私「・・・痛くないんですかねぇ。」

保護官「『あ。あそこの触手がなくなった。』・・・くらいは感じているのかもしれませんね。」

その程度ですか!!!・・・でもその妙に落ち着いた姿を想像したらなんだかおかしくて、またもや笑ってしまいました(エチゼンクラゲさんごめんなさい)
まだまだ不思議なことがいっぱいありますね!!


~~今子浦大引の鼻展望台についてご紹介~~

山陰海岸国立公園内の今子浦大引の鼻展望台からは、今子浦一帯の様々な海蝕地形をみることができます。ただし展望台までのアプローチは高所恐怖症の方にはちょっと怖いかもしれません(私は切り立った断崖のような場所があまり得意ではないのでなるべく山側を歩いています・・・)。

もしかしたらエチゼンクラゲが見られるかも!?