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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

猫崎半島 波食甌穴群【その他】

2006年08月09日
竹野
こんにちは 竹野AR川越です。

山陰海岸国立公園を代表する海岸景観の一つは、浦富海岸、但馬御火浦(たじまみほのうら)海岸、香住海岸、竹野海岸、日和山(ひよりやま)海岸などに見られる海蝕崖、洞門、岩礁などの海蝕地形です。
急峻で湾と岬が入り組んだ変化に富む海岸線と力強い岩の造形に特徴があります。

竹野には兵庫県最北端に位置する岬があり、名前を猫崎半島といいます。
この猫崎では波によってできた浸食地形を観察することができます。

写真:猫崎半島

猫崎は、もともと賀嶋(かしま)という島であったものが砂州(さす)によって陸と繋がった陸繋島(りくけいとう)です。砂州とは、海流によって運ばれた砂や礫が堆積した地形のことです。
遠くから形を見ると、丸くてなんだか愛嬌がある猫崎ですが、近くまで寄ってみると…

写真:猫崎半島基部の風景

写真:猫崎半島の側面
切り立った崖や大きな岩が目の前に現れ、迫力のある風景が広がります。
足下に目を向けると波食棚には所々、または集中して、岩にポコポコと大小さまざまな穴が見られます。

写真:波食甌穴
これは甌穴(おうけつ)といい、岩盤に生じたわずかな窪みに小石が入り、波浪の力でその小石が回って石を削り取り、窪みが深く大きくなったものです。
ここ猫崎にある波食甌穴群は、昭和47年に兵庫県の天然記念物に指定されています。

写真:大きな石が入ったままの穴もあります。

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訂正:8月1日に掲載した竹野ARの日記の中で「アマクサアメフラシ」という画像がありますが、「アマクサアメフラシ」ではなく「ミドリアメフラシ」の誤りでした。大変失礼いたしました。(8月1日の日記は修正済みです。)
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