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近畿地方環境事務所

大台ヶ原地区におけるツキノワグマ出没情報(令和4年10月23日現在)

大台ヶ原地区におけるツキノワグマ出没情報(令和4年10月23日現在)

令和4年10月23日現在、吉野熊野国立公園大台ヶ原周辺でのツキノワグマの出没情報(10月23日確認)をお知らせします。

吉野熊野国立公園 大台ヶ原では令和4年秋口よりクマの出没が多発しております。
※10/14は2頭の目撃(親子の可能性高い)、10/16、19、20、22、23は比較的小さい個体の目撃(子グマの可能性高い)となります。
母グマは子グマの近くにいることが多く、子グマを守るために攻撃的になりやすいので一層注意が必要です。
※出没情報は主に環境省業務又は利用者提供情報から作成しております



冬眠前のクマは餌や匂いに誘引される可能性が高いため、
当面の間、可能な限り誘引物を除去し利用者とクマの接近事故を減らす、リスクの高い夜間の利用は自粛する等の対策が重要となります。
環境省は奈良県等関係機関と連携して以下注意喚起を進めています。
ご協力よろしくお願いいたします。

クマへの基本的な対策についての徹底する。(大声を出したり、写真撮影をして、クマを刺激しない。)
〇10月~11月のクマは冬眠前に餌を求めて活動が活発化している可能性あるため、
匂いの強い食品の持参、野外での自炊行為は控え、食事後のゴミは匂いの出ないようにビニール等でしっかりと包んで管理する。
〇星空観察など夜間の登山道利用については、大台ヶ原のクマは夜間にも行動する可能性があり、
接近に気付くことが遅れるリスクも高いため、夜間の登山道の利用は自粛する。

 また、入山中にツキノワグマを目撃されましたら、お手数ですが大台ヶ原ビジターセンターまでお知らせください。随時、最新のツキノワグマ出没情報として利用者に対し情報を発信してまいります。

ツキノワグマと出会わないための5つの注意点

①入山前にはツキノワグマの出没情報をチェックし、出来るだけ単独での入山はお控えください。最新のツキノワグマの出没情報は大台ヶ原ビジターセンターで掲示しています。
②登山道をご利用ください。登山道から外れて山中に立ち入るとツキノワグマに出会う可能性が高くなる場合があります。
③山中で食事をされた際、弁当などの食べ残しや食べ物の容器等は必ずご自宅に持ち帰り処分してください。ツキノワグマを引き寄せる可能性があります。
④ツキノワグマは用心深く人の気配を感じると逃げたり隠れたりします。ツキノワグマに自分の存在を知らせるため、クマ避けの鈴を携行するなどの対策をお願いします。
⑤ツキノワグマは基本的に夜行性の動物なので、夕方から早朝にかけての入山はお控えください。視界が十分確保できる時間での入山、下山を心がけてください。

ツキノワグマと出会ってしまったら

もしクマに出会ったら。注意していても、クマに出会ってしまうかもしれません。
もしクマに出会ったら次のように行動してください。

①遠くにクマがいることに気がついたとき
落ち着いてその場から離れましょう。クマをおどろかすので、大声を出したり、走って逃げるのはやめましょう。写真をとるためフラッシュを使うのも止めましょう。
②近くにクマがいることに気がついたとき
落ち着いてゆっくりとその場から離れましょう。その際、クマに背を向けずに、クマを見ながら、ゆっくり落ち着いて後退してください。
③すぐ近くで出会ったとき
あわてた人の急な動作で驚いて、攻撃してくることがあるので、冷静に、あわてず、
クマが立ち去ってからその場を離れましょう。
突発的におそわれたら、両腕で顔や頭をガードして、大ケガを避けましょう。

ツキノワグマの基礎情報

紀伊半島(和歌山県、奈良県、三重県)のツキノワグマは、「絶滅のおそれのある地域個体群(Lp)」として環境省のレッドリストに掲載されている希少な大型ほ乳類です。紀伊半島にツキノワグマが生息しているということは、ツキノワグマの生活を支える豊かな自然が残されている証でもあり、生物多様性の観点からも守っていくことが重要です。
【ツキノワグマとはこんな動物です】
体長:110~130cm
体重:50~100kg
視力:あまりよくない。
聴力:すごくいい。でも、低い音は意外に鈍感。
臭覚:すごくいい。イヌやイノシシなみに鋭い。
性格:おとなしく、内気。子連れの時は強気。
特技:木登り、水泳。走るのも結構速い。
食べ物:春は若芽や山菜などの草本類。
    夏はハチやアリなどの昆虫類。
    秋はドングリやクリなどの木の実。
    いわゆる雑食だが、同じものを一心不乱に大量に食う。
    ハチミツは好物。
習性:薄暗い時間帯が好き。夜行性ではない。
    夏なら、朝4時~7時頃、夕方5時~9時頃が活発。
    昼の1時頃も多少活発になる。
    人間の活動の影響でリズムは変わる。
    行動圏 群れは作らない。単独行動型。
    オスの成獣で1年間に50~70㎢
    メスの成獣で1年間に40㎢程度。
    なわばりは持たない。一定地域を季節を通じて回遊する。