報道発表資料
- 報道発表
大阪府泉南郡岬町における在来ニホンジカとタイワンジカとの交雑個体の確認について(お知らせ)
平成28年7月に、これまでシカの生息確認情報が少ない大阪府泉南郡岬町において、シカ1頭が捕獲されました。このことについて大阪府から情報提供があり、遺伝子分析を行った結果、在来ニホンジカとタイワンジカ(特定外来生物)の交雑個体またはその子孫である可能性が高いことが確認されましたので、お知らせします。今後、仮に在来ニホンジカとの交雑が拡大した場合に、日本在来のニホンジカとしての遺伝的特徴が失われていく可能性が懸念されます。交雑の拡大を防ぐため、近畿地方環境事務所では、大阪府や隣接する和歌山県、和歌山市と協力連携して、引き続き当該地域周辺におけるシカの交雑の状況や由来を把握する調査等を行っていく予定です。
(参考)確認の主な経緯
平成28年
・7月4日
大阪府泉南郡岬町でシカが1頭(メス、1歳程度)捕獲された。
・7月11日
ニホンジカの生息確認情報が少ない地域でシカが捕獲されたため、大阪府から捕獲地に隣接する和歌山県へ、岬町でシカの捕獲があったこと及び捕獲された個体がニホンジカとは異なる可能性があることを情報提供した。
・8月12日
大阪府から依頼を受けた遺伝子分析の専門家(総合研究大学院大学・国立遺伝学研究所)が分析を行った結果、在来ニホンジカ(本州産)及びタイワンジカの可能性がある遺伝子配列が検出された。
・8月15日
大阪府・和歌山県から、近畿地方環境事務所へ状況報告があった。
・11月14日
大阪府岬町で捕獲された個体について、同じ遺伝子分析の専門家が別手法で再分析を行った結果、在来ニホンジカ(本州産)とタイワンジカの遺伝子配列が検出された。
・12月8日
近畿地方環境事務所から山形大学理学部へ再分析を依頼した。
平成29年
・2月22日
山形大学理学部から近畿地方環境事務所へ、分析の結果、捕獲された個体は在来ニホンジカ(本州産)とタイワンジカの交雑個体またはその子孫である可能性が高いことが確認されたとの報告があった。
(関連情報)
特定外来生物の解説(環境省HP) シカ属
http://www..env.go.jp/nature/intro/2outline/list/L-ho-16.html
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直通:06-4792-0706
近畿地方環境事務所 所長 秀田 智彦
野生生物課長:鑪 雅哉
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野生生物課自然保護官:塩野 啓一(担当)