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近畿地方環境事務所

報道発表資料

2015年04月13日
  • 開催案内

田辺自然保護官事務所の新設について

環境省では、吉野熊野国立公園の和歌山県海岸域の大規模な区域拡張(みなべ町~田辺市~白浜町~すさみ町~串本町)について、平成27年夏を目指して作業を進めています。 今般、拡張区域を担当する出先機関として、「田辺自然保護官事務所」を和歌山県田辺市内に新設(西牟婁地域初)することとし、開所式を5月13日(水)11:00から現地で執り行います。今後、地域の皆様に、国立公園に関することなどを気軽に相談していただく窓口になるので、よろしくお願いいたします。

○経緯

 環境省では、平成27年夏に、和歌山県内の2つの県立自然公園区域とその周辺海域を「吉野熊野国立公園」に編入し、拡張区域及び和歌山県沿岸の既存国立公園区域の海域に「海域公園地区」を指定することを予定しています。
 そこで、これらの保護管理と適正利用の推進・充実のために、「田辺自然保護官事務所」を和歌山県田辺市に新設し、自然保護官1名を配置することといたしました。今後、漁業の根幹を支える豊かな海の保全や、地域の自然資源を活用したエコツアーやダイビングなどの自然体験の推進を通じた地域振興の支援をはじめ、世界遺産やジオパークをはじめとした様々な取組との連携や、地域の様々なご意見をお聞きしながら、地域の実情に応じたきめ細かな対応や施策を実施し、紀南地域の大切な自然資源を保全しながら、主要産業である観光や漁業の振興を下支えする等、持続可能な地域振興に寄与して参りたいと考えています。

<開所式>

日時:平成27年5月13日(水) 11時00分~11時30分
場所:和歌山県田辺市中屋敷町24-49 田辺市社会福祉センター前(田辺自然保護官事務所前)
主催・連絡先:近畿地方環境事務所  TEL 06-4792-0700 (総務課 担当:福田)


○田辺自然保護官事務所の概要

名称:環境省 近畿地方環境事務所 田辺自然保護官事務所
場所:和歌山県田辺市中屋敷町24-49
 田辺市社会福祉センター3階
電話番号:0739-23-3955
配置人員:自然保護官1名
管轄地域:みなべ町~田辺市(※)~白浜町~すさみ町~串本町(※)
※田辺市本宮町並びに串本町は、従前どおり、熊野自然保護官事務所の管轄となります。
ただし、串本町の業務の一部は、田辺自然保護官事務所でも担当する予定です。


<吉野熊野国立公園の大規模拡張について>

環境省では、吉野熊野国立公園の公園区域及び公園計画の見直しを行っており、本公園を取り巻く諸情勢の変化や新たな知見の集積を踏まえ、既存国立公園と同等の資質を有すると認められる和歌山県の田辺南部白浜海岸県立自然公園及び熊野枯木灘海岸県立自然公園の公園区域、並びにその周辺海域を本公園に編入することを予定しています。

 「海域公園地区」とは

稚魚の育成にも欠かせず、海洋の浄化能力にも優れた干潟や藻場、岩礁等、海洋生態系の健全な構造と機能を支える生物多様性を保全して、観光や漁業など海の恵み(海洋の生態系サービス)を持続可能な形で利用することを目的とした海の保護区です。
今回の指定区域は、拡張区域及び和歌山県内の既存国立公園区域のうち、黒潮の影響により温帯域でありながら、世界最北のテーブルサンゴ群集をはじめ熱帯性の海洋生物が生息・生育し、色鮮やかな海中景観が広がる海域や、岩礁・藻場などが分布する浅海域や干潟・砂浜・礫浜などの潮間帯を中心とした海洋の浄化能力に優れ、海洋生物の産卵や育成に欠かせない生息域(ナーサリーエリア)として、海洋の生態系や多様性、漁業生産性の根幹を支える大切な存在となっている海域です。


<田辺自然保護官事務所の業務内容>

○国立公園の保護管理と適正利用の推進
(保護管理の推進)
  • ・各種開発行為の許認可業務
  • ・巡視、利用者指導、自然環境のモニタリング調査、利用状況調査
  • ・漂着ゴミ清掃や美化清掃への支援、通景伐採などの景観維持への支援
  • ・外来種の駆除活動支援、生態系保全のための防除作業支援、自然再生事業 など

(適正利用の推進)
  • ・利用施設の事業決定、整備計画の検討・調整
  • ・公園利用施設の整備、維持管理、運営支援
  • ・エコツーリズム推進への支援
  • ・利用の軋轢調整
  • ・自然観察会など自然とのふれあい行事の開催
  • ・小中学校への出前授業、各種イベントへの講師派遣 など

○持続可能な漁業振興、観光振興、地域振興のお手伝い
  • ・海域公園地区などの制度運用を通じた漁業の根幹を支える豊かな海の保全
  • ・自然資源を活用したエコツアーやダイビングなど自然体験推進を通じた地域振興の支援

○南紀熊野ジオパークとの連携
  • ・南紀熊野ジオ興しチームへの支援、解説板の整備 など

○世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」、ラムサール条約等の取り組みとの連携

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