地域金融機関の経営トップ等への脱炭素関連インタビュー
大阪シティ信用金庫 理事長 髙橋 知史
環境保全のためには地域の事業者が一体となって脱炭素に取り組む必要があるとの想いから、取引先への脱炭素の普及促進と各種の支援策に取り組む、大阪シティ信用金庫 髙橋 知史理事長に、脱炭素に関する取組方針や支援策等について伺いました。
環境保全のため、地域の事業者が一体となって取り組んでいかなければならない
ー脱炭素支援に取り組むことになったきっかけをお聞かせください。
脱炭素への対応について、当金庫ではこれまで2019年3月に「SDGs活動方針」を制定、「SDGs宣言」を表明し、省エネルギー、リサイクル、ごみ減量化など環境負荷低減に取り組んできました。
その後、2022年3月に環境省が策定した「エコアクション21」の認証・登録を受け、環境経営のための体制構築を進めています。
一方で、当金庫の取引先では、脱炭素に取り組む事業者は一部に留まっており、2023年4月に実施した当金庫のアンケート調査でも、取組の必要性が浸透しているとは言い難い結果となりました。
環境保全のためには地域の事業者が一体となって脱炭素に取り組む必要があり、加えて脱炭素に向けた大きな潮流に乗り遅れれば産業の衰退に繋がりかねず、一定の競争力を維持向上させるためにも、危機感を持って脱炭素に取り組んでいただかなければなりません。
そのため、一事業者としての取組と並行して、取引先への脱炭素の普及促進及び各種支援施策に取り組むことになりました。
脱炭素への対応について、当金庫ではこれまで2019年3月に「SDGs活動方針」を制定、「SDGs宣言」を表明し、省エネルギー、リサイクル、ごみ減量化など環境負荷低減に取り組んできました。
その後、2022年3月に環境省が策定した「エコアクション21」の認証・登録を受け、環境経営のための体制構築を進めています。
一方で、当金庫の取引先では、脱炭素に取り組む事業者は一部に留まっており、2023年4月に実施した当金庫のアンケート調査でも、取組の必要性が浸透しているとは言い難い結果となりました。
環境保全のためには地域の事業者が一体となって脱炭素に取り組む必要があり、加えて脱炭素に向けた大きな潮流に乗り遅れれば産業の衰退に繋がりかねず、一定の競争力を維持向上させるためにも、危機感を持って脱炭素に取り組んでいただかなければなりません。
そのため、一事業者としての取組と並行して、取引先への脱炭素の普及促進及び各種支援施策に取り組むことになりました。
地域性も考慮した、取引先の取組段階に応じた支援策を提供することが肝要
ー現在注力している、取引先や地域に対する脱炭素支援策についてお聞かせください。
脱炭素を進めるにあたっては、いきなりCO₂削減策を講じるというのではなく、地域性も考慮した、取引先の取組段階に応じた支援策を提供することが肝要です。
まずは、取引先に理解を深めていただくために自治体と連携して脱炭素の普及促進に努めました。2022年6月には東大阪市主催の「環境経営セミナー」に協賛するとともに、2023年2月には八尾市との共催により「脱炭素経営セミナー」を開催しました。2023年4月からは大阪府と連携して「脱炭素経営宣言登録制度」を活用し、100社超の取引先に脱炭素経営への取組を促しました。
また、脱炭素の普及促進と並行して、具体的な支援メニューも拡充しています。2021年9月に環境省が実施する「地域ESG融資促進利子補給事業」の指定金融機関に採択され、以降、3年連続で継続して採択されています。2022年6月にはCO₂排出量の可視化・削減プラットフォームを運営する「e-dash株式会社」と業務提携し、取引先のCO₂排出量算定をサポートしています。2023年4月にはファイナンス面での脱炭素支援をより一層進めるため、CO₂排出量削減や環境への負荷軽減を支援する「環境関連融資」を3種類ラインナップしました。
その他、昨年は環境経営に取り組む取引先を支援するため、エコアクション21地域事務局大阪と連携し、エコアクション21の取得をサポートする「エコアクション21スクール」を開催、既に複数社がエコアクション21の認証を取得しており、今年も複数社が認証審査に向け準備を進めています。
また、当金庫は2025年に開催される大阪・関西万博において、中小企業・スタートアップ企業への出展支援事業者として認定されています。環境への負荷軽減に繋がる製品やアップサイクル製品などを、産学連携やビジネスマッチングによる伴走支援により開発をサポートし、2030年のSDGs達成や2050年のカーボンニュートラル達成への貢献、地域企業の成長・活性化を目指す方針です。
脱炭素を進めるにあたっては、いきなりCO₂削減策を講じるというのではなく、地域性も考慮した、取引先の取組段階に応じた支援策を提供することが肝要です。
まずは、取引先に理解を深めていただくために自治体と連携して脱炭素の普及促進に努めました。2022年6月には東大阪市主催の「環境経営セミナー」に協賛するとともに、2023年2月には八尾市との共催により「脱炭素経営セミナー」を開催しました。2023年4月からは大阪府と連携して「脱炭素経営宣言登録制度」を活用し、100社超の取引先に脱炭素経営への取組を促しました。
また、脱炭素の普及促進と並行して、具体的な支援メニューも拡充しています。2021年9月に環境省が実施する「地域ESG融資促進利子補給事業」の指定金融機関に採択され、以降、3年連続で継続して採択されています。2022年6月にはCO₂排出量の可視化・削減プラットフォームを運営する「e-dash株式会社」と業務提携し、取引先のCO₂排出量算定をサポートしています。2023年4月にはファイナンス面での脱炭素支援をより一層進めるため、CO₂排出量削減や環境への負荷軽減を支援する「環境関連融資」を3種類ラインナップしました。
その他、昨年は環境経営に取り組む取引先を支援するため、エコアクション21地域事務局大阪と連携し、エコアクション21の取得をサポートする「エコアクション21スクール」を開催、既に複数社がエコアクション21の認証を取得しており、今年も複数社が認証審査に向け準備を進めています。
また、当金庫は2025年に開催される大阪・関西万博において、中小企業・スタートアップ企業への出展支援事業者として認定されています。環境への負荷軽減に繋がる製品やアップサイクル製品などを、産学連携やビジネスマッチングによる伴走支援により開発をサポートし、2030年のSDGs達成や2050年のカーボンニュートラル達成への貢献、地域企業の成長・活性化を目指す方針です。
取引先からのあらゆる相談に応じることができるように
ー職員の皆様に対して、期待を込めたメッセージをお願いします。
現在、世界で深刻な社会問題の一つとして「気候変動」が挙げられます。地球温暖化により平均気温が上昇し、世界各地で豪雨などの悪影響を及ぼしていることから、各国がCO₂排出量の削減、脱炭素に向けた取組を進めています。産業界では、大手企業を中心に脱炭素が進められていますが、CO₂排出量の算定にあたっては、事業者単体ではなく、サプライチェーン全体で削減していくという考え方が主流になっています。大手企業と直接取引のある事業者は、既に取組が求められていますが、我々地域金融機関も取引先と共に温暖化阻止に取り組んでいかなければなりません。
当金庫の取引先である中小企業がサプライチェーン全体でのCO₂排出量削減の流れから脱落することなく競争力を維持するためには、当金庫がリーダーシップを発揮し、地域全体の脱炭素を牽引していくような取組が必要です。
加えて、炭素税の導入が検討されていることなどからも、取引先における関心は日に日に高まっており、当金庫に対する脱炭素関連の相談も年々増えています。頼れる地域金融機関として、「課題解決№1信用金庫」を実現するためにも、取引先からの脱炭素への対応を含めたあらゆる相談に応じることができるよう各種研修や自己啓発に積極的に取り組むことを期待しています。
現在、世界で深刻な社会問題の一つとして「気候変動」が挙げられます。地球温暖化により平均気温が上昇し、世界各地で豪雨などの悪影響を及ぼしていることから、各国がCO₂排出量の削減、脱炭素に向けた取組を進めています。産業界では、大手企業を中心に脱炭素が進められていますが、CO₂排出量の算定にあたっては、事業者単体ではなく、サプライチェーン全体で削減していくという考え方が主流になっています。大手企業と直接取引のある事業者は、既に取組が求められていますが、我々地域金融機関も取引先と共に温暖化阻止に取り組んでいかなければなりません。
当金庫の取引先である中小企業がサプライチェーン全体でのCO₂排出量削減の流れから脱落することなく競争力を維持するためには、当金庫がリーダーシップを発揮し、地域全体の脱炭素を牽引していくような取組が必要です。
加えて、炭素税の導入が検討されていることなどからも、取引先における関心は日に日に高まっており、当金庫に対する脱炭素関連の相談も年々増えています。頼れる地域金融機関として、「課題解決№1信用金庫」を実現するためにも、取引先からの脱炭素への対応を含めたあらゆる相談に応じることができるよう各種研修や自己啓発に積極的に取り組むことを期待しています。
【本ページに関するお問い合わせ先】
近畿地方環境事務所 地域脱炭素創生室
住所:〒530-0042 大阪市北区天満橋1丁目8番75号桜ノ宮合同庁舎4階
電話番号:06-6881-6511
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