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近畿地方環境事務所TOPICS>2010年度

【お知らせ】廃棄物処理法違反に問われていた祝氏貿易株式会社の有罪が確定

2010.08.12 近畿地方環境事務所

 平成17年の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律137号。以下、「廃棄物処理法」という。)の改正により、廃棄物の輸出未遂罪が新設されて以降初めて、環境省が、廃棄物の無確認輸出未遂の疑いで告発していた祝氏(しゅくし)貿易株式会社について、平成22年8月11日、有罪が確定しました。

1 告発の経緯について

 平成21年10月14日、祝氏貿易株式会社(以下、「S社」という。)が、関税法(昭和29年法律第61号)第67条の規定により、ミャンマー向け貨物に係る輸出申告を行いました。その貨物のうち、使用済み冷蔵庫45台について、近畿地方環境事務所が報告徴収等を実施したところ、S社が廃品回収業者等から処理費用を受領(逆有償)して引き取った後、野外で保管の上、特段の処理を行わずに輸出しようとしたものであり、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案した結果、廃棄物処理法第2条第1項に規定する廃棄物(以下、「廃棄物」という。)に該当することが明らかになりました。
 廃棄物の輸出に当たっては、廃棄物処理法第10条第1項及び第15条の4の7第1項に定める手続き(環境大臣の確認)が必要であり、その手続きを経ずして輸出しようとした場合は法令違反となります。輸出申告をした時点で未遂罪が成立し、廃棄物処理法第25条第2項及び第32条第1項第1号に基づき、個人に対しては、5年以下の懲役もしくは千万円以下の罰金(又はこれを併科)、法人に対しては、1億円以下の罰金刑が科せられます。なお、平成22年5月19日に公布された廃棄物処理法の一部を改正する法律により、罰則が強化され、法人に対しては、3億円以下の罰金刑に引き上げられています。
 S社に悪質性が認められること等から、環境省は、廃棄物の無確認輸出未遂の疑いで、平成22年3月2日付けで、S社を大阪府八尾警察署に告発しました。
 廃棄物の無確認輸出未遂については、平成17年の廃棄物処理法の改正により、廃棄物の輸出未遂罪が新設されて以降、告発及び罰則適用の前例はなく、本告発が初の事案となります。本告発は、廃棄物の適正な輸出入の確保のために環境省が取り組む水際対策の徹底に寄与するものであり、国内における家電リサイクル法に基づく家電製品の適正な再商品化の確保にも資すると考えられます。

詳しくは、こちら…http://kinki.env.go.jp/pre_2009/0304a.html
またはhttp://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12213ENVマーク

2 有罪確定について

 S社は、平成22年6月4日、大阪地方検察庁により起訴された後、公判を経て、7月27日、大阪地方裁判所により有罪判決を言い渡されました。そして、8月11日、有罪が確定しました。

3 その他留意事項

 廃棄物に該当する貨物を輸出入する場合には、廃棄物処理法に基づく環境大臣の確認又は許可及び外為法に基づく承認申請が必要となります。
 また、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(以下「バーゼル法」という。)に規定する特定有害廃棄物等に該当する貨物を輸出入する場合には、外国為替及び外国貿易法(以下、「外為法」という。)に基づく承認申請が必要となります。
 輸出入をお考えの皆様におかれましては、上記1及び2の事案を踏まえて、バーゼル法や廃棄物処理法等の関係法令の趣旨や内容をご理解の上、適正な輸出入を行っていただきますよう、十分にご注意ください。バーゼル法や廃棄物処理法等の関係法令の趣旨や内容をご理解いただくにあたっては、以下の説明会や事前相談をご活用ください。

<バーゼル法等説明会>

 関係法令の趣旨をより深くご理解いただき、適正な輸出入に努めていただくよう、環境省は経済産業省と共同でバーゼル法等説明会を開催していますので、ご参加下さい。
大阪・神戸会場…http://kinki.env.go.jp/to_2010/0809a.html
全国…http://www.env.go.jp/recycle/yugai/basel.html

<事前相談>

 環境省地方環境事務所では、輸出入しようとする貨物が、

[1]
廃棄物処理法に規定する廃棄物に該当するか否か
[2]
バーゼル法に規定する特定有害廃棄物等に該当するか否か

 について、事前相談を受け付けています。

詳しくは、こちら…http://www.env.go.jp/recycle/yugai/jizen.html

4 問い合わせ先(上記の1及び2について)

 近畿地方環境事務所廃棄物・リサイクル対策課
 電話:06-4792-0702(直通)
 課長:林 里香(内線20)
 補佐:川崎 雅貴(内線21)
 調査官:岡本 裕行(内線21)