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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園 吉野

606件の記事があります。

2007年01月25日冬の実り【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。
先日、事務所へと向かう小道で淡く黄色い花を見つけました。よく見るとロウバイでした。
こう暖かい日が続いてしまっては、もう春がきたのではないかと勘違いしてしまいます。
皆さんはどんな冬をお過ごしでしょうか?

さて今日は、先週に引き続き吉野山の植物にスポットを当てたいと思います。吉野山は標高約400m?800m程度の山で、ほとんどの木が葉を落とします。少し寂しい気もするのですが、すっきりした木々の間から立派なお寺が見渡せるので、それなりに楽しめます。そんな吉野山にて一つの実りを見つけました、ぼってりしたカリン(*注1)の実です。

落ちていた実を手にとってみると中がぎっしり詰まっているみたいで、表面はてらてらと油のようなものが表面を覆っていました。そのままかじってみたくなるぐらい甘い匂いがしていました。事務所に帰って調べてみると完熟した実をお酒にしたり、ハチミツ漬けにしたりすると食用することができるようです。とても渋いらしいですが・・・
(※生食は出来ないそうです。)









撮影場所:吉野山
撮影日 :平成19年1月16日
コメント:触ってみるとテラテラというかベトベトしているというか不思議な感触がします。


この甘い匂いに誘われて飛んでくる鳥たちや、足を運んでくる獣たちにとって大事な冬の実りなのだろうなと思い、この実を地面に置きしぶしぶその場を後にしてきました。



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*注1:カリン(花梨)

バラ科の落葉高木。中国大陸原産。古くわが国に渡来した。高さ約6m。周囲2mに及ぶ。樹皮は毎年剥奪し、幹に青褐色の雲紋をあらわす。春の末、枝端に淡紅色五弁の花を開く。果実は黄色となり、芳香は強いが全体が木化して生食できない。
(参考:広辞苑)


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2007年01月17日赤い実見つけた【植物】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

昨日は久々の巡視、冬の吉野山にはどんな生き物がいるかと少し心を躍らせながら出かけてきました。

吉野山はメインストリートを外れるとそこらは杉林。そんな林と道路との境界付近で赤い実をポツンと付けた小さな植物を見つけました。
イチゴの実?冬につけるの?といろいろ疑問を抱えながら事務所で調べてみるとどうもフユイチゴ(※注1)のようです。杉の人工林は殺風景であまりすきではないのですがこの赤い実のお陰で少し林内が鮮やかなったような気がしました。

冬の生き物は動かないというイメージをもっていたのですが、寒さに耐えながらも生き物はちゃんと活動しているのだなと感心してしまいました。
冬の吉野山の魅力、新発見です!!








写 真  :主要地方道桜井 吉野線脇の杉人工林内
撮 影 日 :平成19年1月16日
コ メ ン ト:よく見ると毛深い!

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※注1 フユイチゴ 
バラ科キイチゴ属 常緑小低木でツル性
花期、果期:花期9?10月 果期11?1月

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2007年01月11日新年のご挨拶【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さん、あけましておめでとうございます!吉野自然保護官事務所(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。
本年も大峯の景色や毎月の気候情報、四季折々の花や山で出会った動物達の様子など、さまざま情報を発信していければいいなと考えています、また自分たちの活動や吉野熊野国立公園について関心を寄せてもらえるような楽しい日記にしたいと思っていますのでどうぞ宜しくお願いします。





撮 影 場 所:弥山国見八方覗
撮  影  日:10月26日

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2006年12月27日2006年 大峯感動の景色 【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

とうとう今年最後の大峯地区からの日記となりました。巡視で山に出かけることが多い一年でしたが大きな怪我や事故に遭うことなく年を締めくくれそうでなによりです。ずっこけたり、ハチに襲われそうになったりと危ない場面がいくつもありましたが紙一重で助かったということは「まだまだ自然に愛されているのかな?」とかってに思ったりしています。
また今年一年を振り返ってみると「自分は自然の中では本当に小さいな?」と感じるぐらいのすばらしい景色に数多く出会えることができました。
そんなわけで今年一年間、大峯で見た感動の景色を今一度ご覧下さい。





写  真:残雪が残る木和道からみた大峯山脈 
撮影日 :3月31日
場  所:上北山村小橡




写  真:桜開花の吉野山
撮影日 :4月6日
場  所:吉野町吉野山中千本





写 真:登山道脇にそびえ立つ両童子岩
撮影日:5月29日
場 所:下北山村前鬼




写 真:だくだくと流れる不動七重滝(日本の滝100選)
撮影日:6月6日
場 所:下北山村前鬼




写 真:すっきりとそびえ立つ釈迦ヶ岳
撮影日:7月13日
場 所:下北山村前鬼




写 真:西覗北方の岩倉
撮影日:8月22日
場 所:天川村洞川西覗




写 真:竜の背中みたいな大普賢岳
撮影日:9月28日
場 所:上北山村西原七曜岳付近




写 真:紅葉の眼鏡を通して見つめた山上ヶ岳
撮影日:10月17日
場 所:天川村洞川稲村ヶ岳付近




写 真:仏生ヶ岳線から霧氷が見事な八経ヶ岳
撮影日:11月15日
場 所:上北山村白川仏生ヶ岳付近




写 真:雪化粧のお披露目をするトウヒ林
撮影日:12月18日
場 所:天川村洞川弥山付近


皆さんいかがでしたでしょうか?
来年もまた大峯の魅力、自然の驚異、感動の景色等々盛りだくさんでお伝えできればと考えていますので宜しくお願いします。それでは皆様、良いお年を…

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2006年12月18日12月の大峯の気候【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

先週の金曜は、「環境庁」のネームプレートを「環境省」のネームプレートに直す作業を行うため、大普賢のふもとの和佐又山へ行ってきました。先週は雨続きだったのですがこの日は晴天、心まで晴れ晴れする爽やかな一日でした。





写  真:和佐又山スキー場より伯母峰を望む
コメント:山頂付近にうっすら見える霧氷
※この日は暖かく朝の温度は3℃   (和佐又山ヒュッテ:標高約1100m)


さて今週は12月も半ばを過ぎたので、毎月恒例の「大峯の気候(12月分)」をお伝えしたいと思います。

【天候】朝は霧、日中は晴天のパターンが多い。
【12月の平均気温】5℃  (平成15年度:上北山村 出典:気象庁HP)
【日の出・日の入り】6:56・16:47
【植物】*夏緑樹林(注1)はすべて落葉
【服装】日陰や休憩時、風の強い尾根では体温低下が著しく、肌の露出は避けた方が良い。


【注意】
○ 降り積もった落ち葉のため山道がいつもより見づらくなります。既存の道に頼るだけでなく地図とコンパスでしっかりと自分をナビゲートすることを心がけて下さい。
○ 標高1600付近では既に積雪があります。標高の低いところでも何時雪が降ってもおかしくありません。これから登山を計画している方は雪山の経験と装備が必要です。

(注1)夏緑樹林 夏に緑の葉を付けるが、寒期には葉を落とす木のこと
(広辞苑)

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2006年12月13日巡視でみつけた役行者像 【人】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
最近、朝霧に包まれることが多く神秘的な毎朝を送っている吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。





写  真:吉野自然保護官事務所から見た吉野山
コメント:朝霧が爽やかな朝を演出しています。 
撮  影:平成18年 12月11日


先週の8日、土地の形状変更地の確認のため自然保護官と吉野山に巡視をしてきました。そのとき通った脳天神社(*注1)の付近にて役行者(*注2)の銅像に出くわしました。大峯山系でよく見かける役行者像ですがここで見た像は一際立派だったので、山中での安全を祈願し一礼。お陰様で巡視は無事完了しその日の作業を終えることができました。






写  真:修験道の祖といわれている役行者の銅像
場  所:蔵王堂と脳天神社の間
撮  影:平成18年 12月8日



*注1:脳天神社
脳天大神が祀られている。首から上の病気に霊験あらたか。入学試験祈願や病気全癒、商売繁盛祈願の参拝参詣者が多い。

*注2:役行者
奈良時代の山岳修行者。修験道の祖。多分に伝説的な人物で、大和国葛城山に住んで修行、吉野山の金峰山・大峯などを開いたという。
(広辞苑)

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2006年12月05日冬期の準備【その他】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

今朝方の吉野山は、霜がうっすらと白銀色。冬の準備のため竹野自然保護官事務所と同様に吉野自然保護官事務所でもスタッドレスタイヤに履き替えたところです。




※ 場所:吉野山七曲坂周辺
写真:うっすらと霜化粧した栗の落ち葉!!








※ 場所:吉野山七曲坂周辺
吉野山では紅葉のピークは過ぎ(上)、黄昏色の葉が舞っています(下)。



ここで冬期道路通行止めの御連絡があります。吉野熊野国立公園の奈良地域(大台ヶ原・大峯地域)において一部の道路区間が冬期通行止めとなります、関係者以外の通行できなくなりますので登山や観光を予定されている方は予めご確認ください。

※冬期道路通行止め情報の詳細については奈良県HP(道路の規制状況)をご覧ください。

吉野熊野国立公園の奈良地域は標高の高い山間部にあります。
冬期通行止め区間以外でも凍結の虞がありますので、夜間早朝、峠付近やトンネルの出入り口付近などでは特にご注意ください。


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2006年11月29日パラパラは川ではゴーゴーに 【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは!
今日の吉野は暖かく優しい朝日に包まれています。
それなのに少し風邪気味で爽やかな朝を迎えることができなかった吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャー木谷です。
これからが冬本番、皆さんも体調にはくれぐれもご注意下さいね。

さて一昨日の27日、小雨がぱらぱらと降る中、作業のため双門弥山線(注1)というコースへ行ってきました。作業内容は鉄梯子の復旧工事完了の確認、作業量は多くなかったのですがこの鉄梯子が河川脇に付けられているため、雨で増水した川を何度か横断する場面に遭遇してしまいました。普段なら難なく渡れる川を渡ることができず予想以上に時間を要してしまいました。




※撮影場所:双門弥山線(河原小屋?狼平避難小屋の間)
※撮影日 11月27日


作業終了後は川をいくつか横断し、別のルートを使い下山。少し増水した川を歩いたらどうなるか身をもって知ることができた一日でした。


※撮影場所:双門弥山線(河原小屋?狼平避難小屋の間)
※撮影日 11月27日

注1:双門弥山線道路(歩道)(奈良県天川村) 
現在この区間は大規模崩壊等のため通行禁止

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2006年11月22日寒い日の巡視 【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

先週の水曜日(15日)、大峯奥駈道にある仏生ヶ岳まで巡視に行ってきました。この日は寒く風が強かったので露出した皮膚がとても痛かったです。山頂付近に差し掛かったところでは木の葉先についた雫が凍っていました。



すこし驚いたのですが、山頂付近であれば昨晩凍った雫が昼過ぎまで残っていることもあるだろうと思い山頂に向けて足を進めました。すると突然目の前に光輝く銀世界が現れたのです。



※ 霧氷
樹木の表面に水蒸気や過冷却水滴が凍結してできる白色・不透明の氷層。
(広辞苑) 



寒かったとはいえ晴天でお昼過ぎだったので、予想外の光景に少し興奮して声が出てしまいました。気候の良い日の巡視は本当に心地よいのですが、毎回そうとはいきません。気象の変わりやすい大峯では雨中の冷飯になる辛い日もしばしばです。しかしこのような形で大自然の芸術を肌で感じられれば辛さも少し和らぐというものです。
今回は冬の訪れをいち早く体感した、充実の巡視日となりました。





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2006年11月14日11月の大峯の気候【気候】

吉野熊野国立公園 吉野 木谷昌史

皆さんこんにちは
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの木谷です。

一昨日の12日、大台・大峯では初冠雪を記録しました。事務所のある吉野でも朝晩の冷え込みは厳しく、これからどんどん寒くなっていきそうです。(ちなみに昨年は12月始め、一昨年は11月3日に初冠雪。)
 さて今週は、そんな大峯の11月の気候をお伝えしたいと思います。




写  真:大普賢岳に白く見える雪(和佐又山ヒュッテにて撮影11月13日)





【11月の平均気温】12.5℃ (*注1)
【日の出・日の入り】6:29・16:53(11月14日の奈良)
【植物】ブナは落葉、カエデは今がピーク(和佐又山:標高1200m付近)
【服装】日陰や休憩時、風の強い尾根では体温低下が著しく、肌の露出は避けた方が良い。





【注意】
○ 降り積もった落ち葉のため山道がいつもより見づらくなります。既存の道に頼るだけでなく地図とコンパスでしっかりと自分をナビゲートすることを心がけて下さい。
○ 気象条件によっては降雪し、雪山の装備が必要な箇所も出てきます。これから山へ行く予定の方はくれぐれもご注意ください。
 

(*注1 気象庁HP:気象観測地点(上北山村))


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