吉野熊野国立公園 熊野
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2006年03月09日新・近畿自然歩道誕生!? 【利用・施設】【植物】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
全国の至るところに自然公園や文化財などを結ぶ長距離自然歩道があります。この歩道の路線は環境省が決定しているものです。近畿地方にも串本大島や太地町、本宮町などに、思わず声を出したくなるような展望がよい場所や四季折々の花や植物か見られる歩道があります。
今日はこの近畿自然歩道の新ルートを検討するべく、串本町古座?重畳山(かさねやま)?橋杭岩のルート等を現地調査してきたことを報告します。
串本町のルートは古座の登り口から約40分で重畳山の頂上に着きます。ここは手入れの行き届いているスギの植林地の中を登っていくルートで、時に雑木林が顔を覗かせます。歩いている途中、ヤマザクラの花が咲いていましたよ。神戸ARが撮ってくれたウメも綺麗でしたね。どの地方も、もう春を感じますね。
ヤマザクラ開花!!
神王寺への山道には88体の石仏があり、苔むした歩道にうっとりしてしまいました。
重畳山(かさねやま)への散策路
頂上の展望はとても良く、紀伊大島と潮岬、橋杭岩が一望できます。この日はとても陽気で温かく、「今度はプライベートで、お弁当持って来たいですね?。」なんて話していました。
重畳山からの展望
近畿自然歩道の一部となる熊野古道や名勝地を散策するルートは観光客の利用がほとんどですが、地元のひとのお散歩コースや中学生が部活動の練習場所にしていたりと、近畿自然歩道を歩いていると様々な人に出会います。リュックを背負って、メジャーや画板を持ち歩いている私は、すれ違う人に「なにしやる??」と良く聞かれます。世間話や日常での近畿自然歩道の利用のされ方とか、色々な話が聞けて面白いです。「これはもしやアクティブ・レンジャー??」と思った方がいたら、ぜひ声かけてくださいね。もしアクティブ・レンジャーだったら「イエス、レンジャー!」って答えてくれると思いますから(…たぶん)。
今日はこの近畿自然歩道の新ルートを検討するべく、串本町古座?重畳山(かさねやま)?橋杭岩のルート等を現地調査してきたことを報告します。
串本町のルートは古座の登り口から約40分で重畳山の頂上に着きます。ここは手入れの行き届いているスギの植林地の中を登っていくルートで、時に雑木林が顔を覗かせます。歩いている途中、ヤマザクラの花が咲いていましたよ。神戸ARが撮ってくれたウメも綺麗でしたね。どの地方も、もう春を感じますね。
ヤマザクラ開花!!
神王寺への山道には88体の石仏があり、苔むした歩道にうっとりしてしまいました。
重畳山(かさねやま)への散策路
頂上の展望はとても良く、紀伊大島と潮岬、橋杭岩が一望できます。この日はとても陽気で温かく、「今度はプライベートで、お弁当持って来たいですね?。」なんて話していました。
重畳山からの展望
近畿自然歩道の一部となる熊野古道や名勝地を散策するルートは観光客の利用がほとんどですが、地元のひとのお散歩コースや中学生が部活動の練習場所にしていたりと、近畿自然歩道を歩いていると様々な人に出会います。リュックを背負って、メジャーや画板を持ち歩いている私は、すれ違う人に「なにしやる??」と良く聞かれます。世間話や日常での近畿自然歩道の利用のされ方とか、色々な話が聞けて面白いです。「これはもしやアクティブ・レンジャー??」と思った方がいたら、ぜひ声かけてくださいね。もしアクティブ・レンジャーだったら「イエス、レンジャー!」って答えてくれると思いますから(…たぶん)。
2006年03月02日熊野川 【その他】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
こんにちは。今日の新宮(熊野自然保護官事務所所在地)は2・3日降り続いた雨がようやく上がり、青空が広がっています。晴れの日ってやっぱりいいですね。
昨日、わたしは熊野川川舟下り運航開式に出席しました。熊野川は吉野熊野国立公園に指定されています。そして熊野川は極楽浄土を願って参詣した「熊野詣」のルートの一つ、つまり熊野古道です。本宮の熊野本宮大社を参拝した後に、新宮にある熊野速玉大社、那智の熊野那智大社へ向かうためにこの熊野川を大勢の参詣者が川舟に乗って下ったそうです。そのような歴史があり、地元の方が熊野川川舟下りの事業を再開されました。当日はあいにくの雨(どしゃ降りです!)で予定していた川舟下りは中止となりましたが、無事安全祈願式を行うことが出来ました。
なぜARこの式典に出席???と思う人がいると思います。
この川舟事業と私たちの関わり合いは大きく分けて2つあります。ひとつは川舟事業が行われる際に国立公園のルール(自然公園法)に則って行われているかを確認してきたこと。それからもう一つは最近の動きにあります。いま地元の方達が「熊野川の景観を良くしよう」、「水質保全をしていこう」、そして「川舟事業を安全に運航させよう」という動きがあります。私たちはこれらの動きの中の一つである「熊野川の景観を考えていく」という面で関わってきています。
吉野熊野国立公園の熊野川は、歴史があり、景観も良く、地元の人にとっての憩いの場でもあります。地元の方と一緒になって、この熊野川を大切にしていきたいと思います。
吉野熊野国立公園 熊野川
昨日、わたしは熊野川川舟下り運航開式に出席しました。熊野川は吉野熊野国立公園に指定されています。そして熊野川は極楽浄土を願って参詣した「熊野詣」のルートの一つ、つまり熊野古道です。本宮の熊野本宮大社を参拝した後に、新宮にある熊野速玉大社、那智の熊野那智大社へ向かうためにこの熊野川を大勢の参詣者が川舟に乗って下ったそうです。そのような歴史があり、地元の方が熊野川川舟下りの事業を再開されました。当日はあいにくの雨(どしゃ降りです!)で予定していた川舟下りは中止となりましたが、無事安全祈願式を行うことが出来ました。
なぜARこの式典に出席???と思う人がいると思います。
この川舟事業と私たちの関わり合いは大きく分けて2つあります。ひとつは川舟事業が行われる際に国立公園のルール(自然公園法)に則って行われているかを確認してきたこと。それからもう一つは最近の動きにあります。いま地元の方達が「熊野川の景観を良くしよう」、「水質保全をしていこう」、そして「川舟事業を安全に運航させよう」という動きがあります。私たちはこれらの動きの中の一つである「熊野川の景観を考えていく」という面で関わってきています。
吉野熊野国立公園の熊野川は、歴史があり、景観も良く、地元の人にとっての憩いの場でもあります。地元の方と一緒になって、この熊野川を大切にしていきたいと思います。
吉野熊野国立公園 熊野川
2006年02月22日宇久井ビジターセンターのいま 【利用・施設】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
今春、和歌山県那智勝浦町宇久井(座標位置参照)に新しくビジターセンターが開設されます!吉野熊野国立公園第2種特別地域に指定されている宇久井半島は、紀伊半島の固有種であるキノクニシオギクやスダレギボウシ、亜熱帯地域に生育するアオノクマタケランやハマオモト等の貴重な植物があります。また南方系昆虫のルイスツノヒョウタンクワガタ、紀伊半島の固有種シゲオマイマイ(カタツムリ)等の生物もいます。また美しい熊野灘の景観や磯観察、野鳥観察などが楽しめる地域です。この地域の自然については、また後々詳しく個々にスポットを当てて紹介していきたいと思います。
今日は着々と工事が進んでいる宇久井ビジターセンターの今を紹介します。
今、宇久井ビジターセンターの外観はここまで出来ています(写真参照)。
天窓はすでにつけられていて、建物の中も大体の骨格が組まれていました。今まで図面でしか見たことがなく、頭の中で想像していたビジターセンターが今日、私の目の前に!感動しました。周辺の整備も進んでいて、ますます形になって現れてきています。
今、私はこの宇久井ビジターセンターの展示物に関する仕事(標本の収集や展示パネルの構成等)を行っています。建物の工事も着実に進んでいるので、私のほうも中の展示を充実したものとなるようどんどん進めていきたいと思います。面白い情報等がありましたら、ぜひ教えてくださいね。
目覚山のホルトノキ
宇久井ビジターセンターのいま(2006.2.22現在)
今日は着々と工事が進んでいる宇久井ビジターセンターの今を紹介します。
今、宇久井ビジターセンターの外観はここまで出来ています(写真参照)。
天窓はすでにつけられていて、建物の中も大体の骨格が組まれていました。今まで図面でしか見たことがなく、頭の中で想像していたビジターセンターが今日、私の目の前に!感動しました。周辺の整備も進んでいて、ますます形になって現れてきています。
今、私はこの宇久井ビジターセンターの展示物に関する仕事(標本の収集や展示パネルの構成等)を行っています。建物の工事も着実に進んでいるので、私のほうも中の展示を充実したものとなるようどんどん進めていきたいと思います。面白い情報等がありましたら、ぜひ教えてくださいね。
目覚山のホルトノキ
宇久井ビジターセンターのいま(2006.2.22現在)
2006年02月16日熊野からご挨拶 【人】
吉野熊野国立公園 熊野 鈴木さやか
はじめまして、熊野AR(アクティブ・レンジャー)の鈴木です。
本日AR日記初投稿ということで、まず私の活動地域である吉野熊野国立公園の熊野地区についてお話しします。
吉野熊野国立公園の熊野地区は、三重県尾鷲から和歌山県串本までの海岸線、原生林の残る那智山、雄大な流れを生む熊野川流域が含まれた地域です。去年11月、ラムサール条約に登録された串本沿岸海域のある海中公園や、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道など、世界的にも今注目されている地域です。
自然豊かな海、山、川のある熊野地区は、日々様々な表情を見せてくれます。このAR日記を通して、国立公園をより身近に感じてもらえればと思います。お楽しみに!
ちなみに今日、新宮は雨模様です。咲き始めたウメの花が散ってしまわないよう願っています。
本日AR日記初投稿ということで、まず私の活動地域である吉野熊野国立公園の熊野地区についてお話しします。
吉野熊野国立公園の熊野地区は、三重県尾鷲から和歌山県串本までの海岸線、原生林の残る那智山、雄大な流れを生む熊野川流域が含まれた地域です。去年11月、ラムサール条約に登録された串本沿岸海域のある海中公園や、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道など、世界的にも今注目されている地域です。
自然豊かな海、山、川のある熊野地区は、日々様々な表情を見せてくれます。このAR日記を通して、国立公園をより身近に感じてもらえればと思います。お楽しみに!
ちなみに今日、新宮は雨模様です。咲き始めたウメの花が散ってしまわないよう願っています。
今日は現在の主な仕事のひとつである、宇久井ビジターセンター開設に関するお仕事を紹介します!
全国の自然公園にはビジターセンターという博物展示施設があります。ビジターセンターはその公園の地形・地質、動植物等を公園利用者がわかりやすく理解できるように解説、展示するための施設で、自然教室や野外観察会など自然にふれあうための行事なども開催されています。国立公園内におけるビジターセンターとして機能を有する施設は全部で83箇所あります(2005.3現在)。
このような役割を担ったビジターセンターが、和歌山県の宇久井半島にできます。以前、宇久井ビジターセンターの話を少ししました(2006.2.22日記参照)が、熊野自然保護官事務所ではこのビジターセンターの展示に関する仕事をしています。
宇久井VCのいま(2006.3.6現在)
まえおきがとても長くなってしまいましたね。
宇久井ビジターセンターの展示では「吉野熊野国立公園とは、宇久井半島とはどんなところなんだろう?」、「宇久井半島はどのようにできて、どんな動植物がいるんだろう?」ということを分かり易く解説していきます。植物の写真や生き物の標本を使用し解説していくのですが、いま私たちはこれらの資料収集とその調整に大忙しです。地元の方に宇久井半島のむかしの話を聞きに行ったり、足りない標本類の補充のために海に行き、網を持って格闘したり…と。
採取!
それから標本等の展示の仕方を工夫し、「この昆虫はどんな所にいるのかな??」というような疑問も見てわかるように展示してあります。そのほかにはタイムリーな周辺環境の情報、観察会の予定や実施報告等も載せられるようなスペースもあります。
宇久井VC館内の様子(このあたりが展示スペースとなります。)
いま私たちがつくっているビジターセンターの展示物は土台の部分です。いわばピザの生地の部分で、トッピングの具は旬の野菜を載せたり、生地の味が引き立つように味付けしたり…。今後よりおいしいピザを皆さんに味わってもらえるように、つまり吉野熊野国立公園の自然を知ってもらえるようにビジターセンターをつくっていきたいと思います。
お楽しみに!