ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 神戸

171件の記事があります。

2012年02月23日はじめまして!

瀬戸内海国立公園 神戸 多賀 千枝美

皆様はじめまして!

前任の小保根アクティブレンジャーに代わり、2月13日より新たに瀬戸内海国立公園のアクティブレンジャーとして着任した多賀千枝美(たが ちえみ)です。

瀬戸内海国立公園は公園内に住宅や小学校があったりして、様々な人たちの日常生活ととても関わりの深い、独特な公園です。そんな公園の面白さを伝えていけるよう日記を綴っていきたいと思いますので、皆様どうぞこれから宜しくお願いします。

さて、早速ですが2月13日より六甲地区や淡路地区をまわってまいりました!

摩耶ロープウェイの頂上ではそろそろ花が咲き始めている樹木も見られましたが、まだ六甲山の頂上は雪がちらほら降っていて「まだ春は先かしらね」と思っていました・・・が!


生命はたくましいですね!
そして一足も二足も早いです!
いやむしろ4本足分でしょうか。


淡路島の南西側にある、成ヶ島をご存知でしょうか?
前アクティブレンジャーも度々紹介していると思いますが、ここは環境省が有する島で、地元の方々のご協力の元、色々な自然ふれあい活動が行われています。

そんな成ヶ島へ行ってみると、早速自然指導員の方がスタスタと池に向かっていき、何事かと思っていると・・・

ニホンヒキガエルがすでに産卵を済ませているではないですか!

まだまだ冬だなと思っていましたが、やっぱり春はそこまで来ているようです。
少なくともヒキガエルは既に春を迎えたようですね。

ちなみにそのあともう一度池に行くと、今度はヒキガエルさんたちのお姿まで拝見できました。写真ではちょっと分かりにくいですが、大人の手の平ほどある立派なヒキガエルさん達でしたよ。


ヒキガエルの卵

ヒキガエルお姿拝見

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2012年02月07日今までご愛読ありがとうございました。【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

皆さんこんにちは。神戸自然保護官事務所の小保根です。

以前にも少しお話致しましたが、私は今週をもちましてアクティブ・レンジャーを退職致します。約1年半、私のAR日記をご愛読いただきまして、本当にありがとうございました。

思い起こせば、初めて兵庫県山岳連盟の方々と六甲山を登山したときは本格的な登山経験がなかったので、カッパは百均で買ったレインコートでした。運悪く大雨が降り、ずぶ濡れになって皆さんに笑われたのを覚えています。




子どもたちと一緒に色々な経験もさせてもらいました。



今改めて振り返ってみると、本当に色々な思い出があります。今まで生きてきた中で経験したことのないような刺激的な日々を毎日過ごしていたように思います。
アクティブ・レンジャーをする中で、環境に対する視野も広がりました。

今年の4月からは環境省の正職員として働き始めますが、神戸自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして経験した数多くの事を活かして、これから一人前のレンジャーになれるよう努力していきます。

本当にありがとうございました。



来週からは私の後任の新アクティブ・レンジャーが赴任してきますので、今後ともアクティブ・レンジャー日記をよろしくお願いいたします。

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2012年02月02日大阪教育大学付属天王寺中学校へ出前授業【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。

1月31日に大阪市にある大阪教育大学付属天王寺中学校に出前授業に行ってきました。
神戸自然保護官事務所では毎年決まって出講している学校がないので、私にとって今回初の出前授業になりました。



中学校一年生40名に向けて、普段私たちが行っている業務の内容や、国立公園の仕組み、自然を活用した施設について1時間授業をさせてもらいました。



授業前に実施したアンケートでは「国立公園」を街のブランコやすべり台がある公園だと思っている生徒さんもいて、改めて国立公園についてもっとPRしていく必要があると感じました。

私たちが普段行っている巡視の様子や、国立公園内に住む生き物の写真など、普段なかなか見られないものも紹介させてもらいました。



今回初めての出前授業でしたが、私自身非常に勉強になりました。
なるべく生徒さんに質問を投げかけることを意識しながら授業を進めましたが、なかなか意見が出ず、興味を持ってもらう授業を行う難しさを改めて痛感しました。
吉野自然保護官事務所の青谷アクティブ・レンジャーのような授業を行うには、まだまだ勉強が必要なようです。
次回このような機会があれば、もっと良い授業に出来るよう今回の反省を活かしていこうと思います。

最後になりましたが、ご協力いただきました金井副校長先生、竹歳先生、仲矢先生、本当にありがとうございました。

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2012年01月17日時間よ止まれ!【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

皆さんこんにちは。本年もよろしくお願い致します。

さて、先日六甲山のYMCAで「エコツーリズムガイド育成研修」が行われました。
この研修は環境省と自然学校等が連携して実地研修等を行い、自然学校インストラクターやエコツアーガイド等の人材を育成するものです。



普段環境教育や自然ガイドをされている講師の方が、屋外で行う環境教育のコツや注意点などを教えてくれました。

講師の方は長年その道に携わっている方なので、立ち位置や話の構成など普段自分があまり意識していない細かいところまで気を配っていることに驚きました。



実践編では、4人ごとの班に分かれて実際に環境教育のプログラムを考えて実践しました。
プログラムを考えるのは約40分でしたが、受講生は環境教育のプロを目指す方々なので、スムーズに行うことができました。
プログラム内容はどの班も良いものばかりかと思いましたが、講師の先生の指摘が多々入り、多くの事を学ぶことができました。

今回学んだことを基に、受講生の皆さんはプロのエコツーリズムガイドを目指していきます。私も学んだことは忘れずに、今後の業務に活かしていきたいと思います。

ところで・・・
表題の「時間よとまれ!」が気になっている方もいるかと思います。
なんと、私が「時間よ止まれ!」と念じたところ本当に時間が止まってしまったんです!



すごいですよね!六甲山上の時間を止めてしまいました。

冗談はさておき、前述の研修中に池の周りで冬らしいものを探してください、というお題のもと、班ごとに分かれて色々なものを探していて、偶然発見しました。

山上では冬季に蛇口の水が凍ってしまうため、ちょろちょろ水を出しておくことがあるそうなのですが、その水が徐々に固まってこのような形になったのだと思われます。

冬ならではの光景ですね☆
皆さんも身の回りの冬を探してみると変わった発見があるかもしれませんよ。

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2011年12月27日成ヶ島クリーン作戦【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。今年も残すところ今日を入れてあと5日!
この時期は大掃除に年賀状などやることが盛りだくさんです。もっと前から計画的にやっておけば年末に焦らなくても済むのに・・・中学生時代、夏休みの宿題をやらずに登校して、先生が宿題出した事を忘れてくれるように本気で願っていたあの頃をふと思い出してしまいました。

さて、本日は12月10日に淡路島にある成ヶ島(なるがしま)という無人島で開催された「成ヶ島クリーン作戦」の様子をお伝えします。

この「成ヶ島クリーン作戦」は20年以上も続く伝統行事で、地元の由良中学校やPTA、洲本市、淡路郵便局、成ヶ島を美しくする会などが協力して、成ヶ島に漂着するゴミを拾うというものです。



朝9時頃からボランティアの方々によるテント設営が始まりました。この日は12月にも関わらずポカポカ陽気で絶好の清掃日和です。
淡路郵便局の方々は10時頃から清掃を開始してくれました。由良中学校の学生さん達は、今年の台風の影響などで授業の振替があり2時間目までは学校で授業をしてからの参加になりました。



漂着ゴミの中には注射器やガラス片などの危険なものもあるので、注意しながらゴミを拾い集めます。



昨年度に引き続き、国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所所属の海洋環境船「Dr.海洋」が今年も由良湾に来てくれました。合計90Lのゴミ袋約300袋を積み込んで、颯爽と帰って行きました。
ゴミ拾いの後は由良中学校のPTAの方々による豚汁とタコ飯をいただきました。寒い中、大勢で食べる豚汁は最高です☆

毎年由良中学校から成ヶ島クリーン作戦後に発刊される「守れ!僕らの成ヶ島」という冊子には、
「今後も成ヶ島の自然を守り続けていくことが必要だと思う。」
「こんなにきれいな自然がたくさんある宝島が大好きになりました。」
「この素晴らしい行事を後輩に引き継いでいってほしいと思いました。」
などの生徒の感想が書かれています。

地域の方々と子供たちが協力して地元の自然環境を守るという事はとても素晴らしい事です。
人と人とのつながりによって守られる自然というものがここにはありました。

今年の私の日記はこれが最後になります。
皆さん体調など崩されないように良いお年をお迎えください。

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2011年12月22日神戸アクティブ・レンジャー募集【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。神戸アクティブ・レンジャーの小保根です。

突然ですが、アクティブ・レンジャー日記をお読みいただいている皆様にご報告があります。

私事で大変恐縮ですが、来年2月をもちましてアクティブ・レンジャーを退職することになりました。

そして、またまた私事ですが、来年4月より正式に環境省に入省する事が決まりました。

私のプロフィールを読んでいただけた方はお気づきかもしれませんが、私は兼ねてからレンジャーを目指していました。アクティブ・レンジャーになったのも、大学時代には補えなかった陸の自然環境について学ぶためでもありました。
今年の6月に3度目の国家公務員試験を受け、ようやく合格することができました。来年4月に、ようやくスタートラインに立つことができます。

そこで表題にもあります通り、4代目神戸アクティブ・レンジャーを募集しています。募集要綱などは下記を参考にしてみてください。

環境省アクティブ・レンジャー(神戸)募集ページ:http://c-kinki.env.go.jp/to_2011/1207a.html

アクティブ・レンジャーは正職員ではなく、非常勤国家公務員という肩書です。しかしながら正職員の人とは違った、アクティブ・レンジャーでなければ経験出来ないような素晴らしい業務がたくさん待っています。



山岳連盟の方々とクリーンハイクや自然観察会を行ったり、



子どもたちと一緒に自然と触れ合ったり、



道なき道を巡視したり・・・

などなど、魅力的な部分を挙げていけばキリがありません。
アクティブ・レンジャーといえども、書類の仕事は少なくありませんが、自然を愛する人にはもってこいの仕事だと思います。

我こそはと思う方がいらっしゃいましたら、是非ご応募ください☆

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2011年12月05日鳥インフルエンザ検査手法・識別能力向上研修【その他】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
神戸では毎年恒例となりましたルミナリエが始まりました。神戸自然保護官事務所は東遊園地の隣にあるビルの7Fなので、毎晩ライトアップされたルミナリエを見ることができます。今月12日まで開催されているので、是非みなさんも足を運んでみてはいかがでしょうか☆

さて、昨年全国で発生した鳥インフルエンザですが、環境省近畿地方環境事務所では、発生した際に迅速な対応が取れるように2度に渡る研修を行いました。
本日はその研修の様子をお伝えしようと思います。

まずは11月に大阪市立自然史博物館にて行われた「鳥インフルエンザ検査手法実習研修」の様子です。
野鳥が鳥インフルエンザに感染しているかどうかを調べる場合、口腔と排泄孔の体液を採取する必要があります。今回の研修はそれらを調べる簡易検査の手法を学ぶ研修でした。



実際に防護衣や手袋を身に付けて簡易検査を行いました。
口腔と排泄孔に綿棒を軽く入れて体液を採取します。綿棒を専用の液体に着け、20分程度時間を置くと、陽性か陰性かが判定されます。幸い大阪自然史博物館のカモ達は全員陰性でした。


次に12月に琵琶湖水鳥・湿地センター行われた「高病原性鳥インフルエンザ感染リスクの高い種の識別能力向上研修」の様子です。
野鳥の死亡が発見された際、その死亡した野鳥の種類を識別する必要があり、今回の研修では見分けにくい鳥や見分けるポイントなどを学びました。



普段あまり多くのカモ類を目することはないので、非常に見分けるのが難しかったですが、羽の一部の翼鏡(よくきょう)の色や、後趾(こうし)の大きさなどの特徴を一つ一つ見ていくと、だんだんと見分けられるようになってきました。

鳥インフルエンザは発生しないことが何よりですが、もし発生してしまった際にも迅速な対応が取れるように我々も準備しています。

みなさんの周りで、もし死亡している野鳥を見つけたら絶対に素手では触らずに、混乱を防ぐため、まずはお近くの都道府県や市町村役場にご連絡ください。

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環境省HP:死亡した野鳥を見つけたら
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/leaflet/leaflet-a.pdf
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2011年11月22日六甲全山縦走 後編【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
今日は前回に引き続き、六甲山全山縦走の後半戦の様子をお伝えします。

菊水山を11時20分に出発し、鍋蓋山(なべぶたやま)を目指します。
前回の日記でも書きましたが、このときはまだまだ余裕だったんです・・・



11時45分にようやく天王吊り橋を渡り、いよいよ瀬戸内海国立公園に突入です。
菊水山を通過しても依然として登りの山道では渋滞が続いています。
当初の予定では再度山(ふたたびさん)で昼食をとろうと思っていたのですが、鍋蓋山に着いたころには12時を回っていたので、山頂でおにぎりとパンを食べました。

休憩を終え、いざ摩耶山(まやさん)へ!

再度山を13時過ぎに通過し、市ヶ原から摩耶山への登りに差し掛かったころ、私の太ももとふくらはぎが痛み出しました。これはもう気のせいなんかじゃありません。本格的に痛いです。
市ヶ原から摩耶山までは標高差400m以上あります。稲妻坂を通過し、天狗道を登っている時には左ひざまで痛くなりました。



摩耶山山頂の掬星台(きくせいだい)では摩耶山を守ろう会によるホットレモンの無料配布が行われていました。疲れた体に甘くて酸っぱいホットレモンが染み渡ります。掬星台から出ているまやビューラインで下山したがる太もも・ふくらはぎ・左ひざを何とか説得し、先を急ぎます。

この頃になると風も出始め、歩いていても寒さを感じるようになってきました。
摩耶山から六甲最高峰までの約10㎞はコンクリート舗装された車道沿いを歩くことが多く、歩き疲れた足にコンクリートの硬い地面は本当にきついです。早く落ち葉の敷き詰められた山道に戻りたい・・・

※この頃にはカメラをポケットから出して写真を撮る気力もなくなっており、写真が手振れしていたり、いきなり暗闇になっていたりしますが、ご容赦ください。



六甲山郵便局前では温かい甘酒が振る舞われていました。甘酒のアルコールで体が温まり、いよいよ終盤戦へ突入です。

六甲最高峰を横目に大平山(おおひらやま)を目指します。夕方5時を過ぎると森の中は暗くなり、再びヘッドライトの登場です。ところどころ危険な箇所にはランプが設置してありますが、夜の山道は真っ暗で、ヘッドライトがないと何も見えません。この頃になると渋滞も解消され、前後に誰も歩いていない状態なので、ヘッドライトを消すとあたり一面真っ暗なので、とても不安な気持ちになりました。

大平山を越え、あと8㎞となった頃には足の全部の箇所が痛く、途中太ももの筋肉が攣りそうになってしまいました。よーくストレッチして、ゆっくりと塩尾寺(えんぺいじ)を通過します。

宝塚市街地の舗装された道路に出ると宝塚ゴールの看板が!道路を歩く人たちも足を引きずりながらゆっくりと最後のゴールを目指します。

19時39分。ついに宝塚のゴール!!長い!長すぎる!13時間54分16秒歩き通しました!
係りの人に順位を聞いたところ、2000人中745番だそうです。こんなに遅いのに1000番以内で到着できました。感無量です。

ゴール地点には抱き合ってゴールを喜ぶ人や、疲れ果てて座り込んでいる人、賞状と一緒に写真撮影している人など様々ですが、みなさん充実感に溢れていました。

六甲全山縦走はとてもきついイベントでしたが、本当に参加してよかったと思います。普段なかなか自分の限界に向き合う事がありませんが、この日は自分の限界を超えられたように思います。13時間以上も歩き続けた苦しみに比べれば、少々のつらいことなんて簡単に乗り越えられる気がします。一生忘れることのできない、とても良い経験になりました。

またゴールしてみて、今回完歩できたのは多くの人に支えられていたからだと改めて思いました。主催者の神戸市の方以外にも、多くのボランティアの方が参加者の安全を守ってくれていました。朝早くから横断歩道で車を止めてくれた方や、夜遅くまで歩道をライトで照らしてくれた方、歩くのがつらいときに励ましてくれた方など、本当に多くの方々に助けられました。

地域の方々の繋がりを深く感じた一日でした。

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2011年11月21日六甲全山縦走 前編【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

みなさんこんにちは。
11月13日に神戸市主催の「2011KOBE六甲全山縦走」が開催されました。
このイベントは六甲全山、つまり須磨から宝塚までの計56kmを一日で歩く、というイベントです。フルマラソンより長い過酷なこのイベントですが、参加チケットは発売からわずか2時間程度で完売してしまったそうです。

そのイベントの模様と、参加した私の奮闘も合わせて前・後編の2回に分けてお伝えします。





朝5時半、出発地点の須磨浦公園には受け付け待ちの長蛇の列ができています。これからどのような一日になるのか、心配と興奮が入り交じった独特の雰囲気に包まれていました。

私は朝5時45分に出発地点をスタートしました。
まだ辺りは暗く、ヘッドライトを点けながらのスタートです。
スタート地点の行列そのままに、鉢伏山(はちぶせやま)を通過します。まだまだスタートの興奮が冷めやらぬまま、ざわざわとした雰囲気のまま旗振山(はたふりやま)から鉄拐山(てっかいさん)を通過します。
鉄拐山を通過すると、今までの山道ではなく住宅地を抜ける一般の道路をしばらく歩きます。




住宅地を抜け、横尾山(よこおさん)の入り口に着くと長蛇の列。3歩進んでは止まり、また3歩進んでは止まり、またまた3歩進んでは止まり・・・の繰り返しです。なぜこんなに渋滞しているのかというと、全山縦走で最も危険ともいわれる「須磨アルプス」が待ち構えているからでした。
写真のように、馬の背になった須磨アルプスはとても危険で歩きにくい場所でしたが、壮大な景色に思わず見とれてしまいました。

この日、私の体調は絶好調で、ここまで渋滞のせいもありましたが一回も休憩することなく歩きました。この調子なら全然余裕だな、と思っていました。




高取山(たかとりやま)からは先ほど登った須磨アルプスが見えました。小さく見える人の列が動いているのを確認することができました。私の前にも渋滞ができていましたが、まだまだ後ろにも人がいると思うと少し安心しました。
ようやく菊水山(きくすいやま)のふもとに着いたのは午前10時。山頂まではまだまだ渋滞です。菊水山の頂上に着いた時にはすでに11時を回っていました。当初計画していたペースよりもだいぶ遅くなってしまいました。

須磨アルプスを通過した際には余裕だった私の足も、徐々に違和感を感じるようになってきました。いやいや、気のせい気のせい!と自分に言い聞かせながらまだまだ軽快な足取りで菊水山を下ります。


しかしそこはやはり六甲全山縦走。余裕だな、と思った自分の愚かさを知ることになろうとは・・・。


次回、六甲全山縦走後編をお楽しみに☆

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2011年11月10日こうべ森の文化祭2011【イベント】

瀬戸内海国立公園 神戸 小保根聡

11月3日(木・祝)は「こうべ森の文化祭2011」が開催されました。
今日は当日の様子をお伝えしようと思います☆

朝8時半頃から各団体が各ブースの準備に取り掛かり、10時から開会式です。



この日は少し曇り空でしたが雨も降らず、例年より暖かい陽気の中だったこともあり、約1000人の人が集まりました。

環境省は講師として来て頂いた大阪教育大学の仲矢先生と一緒に、午前午後1回ずつの計2回「葉っぱを使った大実験」を行いました。
実験の流れを簡単に説明すると、葉っぱを取ってきて乳鉢ですり潰し、葉っぱの中の色素を取り出して、その色素をろ紙に付けて展開していくという実験です。




修法ヶ原池の周りを歩き、植物観察などを行いながら葉っぱを集めます。途中、国立公園のお話や普段行っている業務内容の説明なども行いました。
ついつい話に花が咲き、20分で一周してくる予定が、30分以上かかってしまいました。



葉っぱをすり潰す作業は力がいるので小さい子には大変かなぁ、と思っていたのですが、そこはお父さんの見せ所☆結構難しい実験なのですが、小さいお子さんもしっかり実験ができていてびっくりしました。
葉っぱの緑色の秘密や、紅葉する仕組みなどなど、少々難しい話でしたが、仲矢先生のわかりやすい解説のおかげで理解してもらえたようです。

今回は事前申し込みだけでなく、当日の飛び込み参加の方も多く、にぎやかな雰囲気になりました。本来、高校生が行うこの実験を、色々な年代の方と、しかも屋外でやるという未知の挑戦でしたが、無事に怪我等の事故もなく終えることができました。

昨年の観察会では、山のベテランさん達に満足いただけないこともありましたが、今回最後に取ったアンケートによると、満足していただけたコメントが数多くあり、昨年の反省が活かせたイベントとなったように思います。

綺麗に色づいた紅葉に感動する子供たちを見て一句できました。

「紅葉狩り いつしか気持ちも 高揚し 紅葉狩りより 笑顔狩りかな」


最後になりましたが、ご協力いただきました関係団体の皆様や大阪教育大学の仲矢先生のおかげでイベントを成功することができました。本当にありがとうございました。
今後も一風変わったイベントを開催して、多くの方の興味が自然に向くように努力していこうと思います。

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